はじめに
太陽光発電で電気の自給生活に興味をもちはじめたら、遅かれ早かれ「MPPTチャージコントローラー」なる単語を聞くことになるだろう。
いかにも小難しそうだが、バッテリーを使ってシステムをつくる場合、チャージコントローラーはなくてはならない重要な機器である。
本記事では初心者向けにチャージコントローラーの基本や使用時に注意すべき点などをわかり易く解説しよう!
本記事で得られる情報:
【MPPTチャージコントローラー】とは?

そもそもMPPTって何の略なの?

Maximum Power Point Tracking(最大電力点追従)の略だ!
太陽光パネルは常に一定の発電量を生み出してくれるシロモノではない。
当然天気や時間帯(太陽の角度)によって発電量(電圧や電流)が変わる。
MPPTチャージコントローラーは、その時々で最も効率よく発電できるポイントを自動的に見つけて、バッテリー側に最大限の電力を送ってくれる超優れものの機器なのだ!
チャージコントローラーの種類
ところでチャージコントローラーにはMPPT方式の他に
PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)
という方式もある。
違いが気になるだろう?
主な違いを簡単な表にまとめてみたので紹介しよう!
MPPT方式とPWM方式の違い
項目 | MPPT | PWM |
---|---|---|
発電効率 | 高い | 比較的低い |
対応電圧 | 高電圧にも対応 | バッテリー電圧まで |
仕組み | 最大電力点を追跡して制御 | バッテリー電圧に合わせて制御 |
発電量 | 最大限活用できる | ロスが発生 |
コスト | 高価 | 安価 |
おすすめの人 | 本格的な発電を目指す方向け | 小規模・低予算の方向け |
表を見てお分かりのように、価格以外にPWMを選ぶメリットはない。
これから太陽光発電で本格的に電気の自給を考えている方であれば、MPPT方式一択で良い。
補足説明

もう少し詳しく知りたい方のために、太陽光パネルの発電をイメージしたパワーカーブと合わせた説明を補足しておこう!

P(発電電力) = I(電流) × V(電圧)
なので、上の図のパワーカーブ上(赤点線)で最大電力(=I×Vの面積)となるのは青点のポイントである。
ここで、PWM方式の場合は、バッテリー電圧(例えば12.8V等)まで到達すると、電流値を絞り始める。パネル側が高い電圧を供給する能力がまだまだあっても供給されない。なので、最大発電力のポイントに到達することができない!
これに対し、MPPT方式の場合は、バッテリー電圧に左右されることなく高電圧まで対応できるので、最大発電力点できちんと発電量をコントロールしてくれる!つまり発電効率が良い!
MPPT方式のメリット

同じソーラーパネルでもMPPT方式のチャージコントローラーを使えばより多くの電力を取り出すことができる。特にソーラーパネル側の電圧がバッテリー電圧より高い時に威力を発揮する。本格的なDIY派(もちろん予定でもOK)なら、MPPT方式のチャージコントローラーを選択しよう!
【MPPTチャージコントローラー】を使った配線図
MPPTチャージコントローラーを使った簡単な配線図を紹介しておこう。

上の配線図のように、MPPTチャージコントローラーは、必ずソーラーパネルとバッテリーの間に入れる。
参考までに、実際に筆者が使っている時の写真も合わせて紹介しよう。

チョット配線が交差して分かり難いが、
- Lenogy100Wパネル×2枚
- Li Time製30A対応MPPTチャージコントローラー
- Li Time製12.8V/100Ahバッテリー(リン酸鉄リチウムイオン)
を使ってシステムを組んでいる。
システムと言っても所定の位置に配線を挿しこんでいるだけなので、組むのはとても簡単だ。

ただし、バッテリーへの充電を自分のタイミングでコントロールしたいので、途中にブレーカースイッチを自作している(写真下の方の配線途中に見える黒いスイッチ)。
実際に電化製品を使う場合は、バッテリーの端子にインバーターの端子を装着して、インバーターからACコンセントに接続すればよい。

商品写真 | 機器名称 | 補足説明 |
---|---|---|
![]() | バッテリー | 12.8V 100Ah、Bluetooth 5.0、自動接続、スマートコントロール&LiTimeアプリでバッテリーを監視 |
![]() | ソーラーチャージャー コントローラー | 30A MPPT 12V/24V ソーラーチャージコントローラー →ソーラーパネルからバッテリーに充電するために必要! |
![]() | インバーター | 12V 1000Wインバーター →バッテリーからAC100Vの電化製品を使用する時に必要! |
Li Timeの製品使ったDIYでのシステムつくりの詳細が知りたい方は、こちらの記事も合わせてどうぞ!
初心者が気をつけたいポイント
MPPTチャージコントローラーを選ぶ時は、以下のポイントに注意しよう!

特にソーラーパネルからの出力や、バッテリーへの入力が対応範囲内であるかをしっかり確認してからMPPTチャージコントローラーの購入スペックを決めよう!将来的な拡張も考えて、少し余裕を持たせたスペックにしておくことをおすすめする!Li Timeならハイスペックまで一式揃っている(ソーラーパネル以外)ので、おすすめだ!
【MPPTチャージコントローラー】には保護機能の役割もある
しっかりとしたメーカーのMPPTチャージコントローラーには、以下の保護機能も備わっている。

紹介したLiTimeや同じく信頼性の高いLenogyの商品を選択すればまず間違いない!ちなみに、Lenogyはソーラーパネルもイチオシのメーカーだ!
最新モデルのソーラーパネルに興味がある方はこちらの記事も合わせてどうぞ!
まとめ
MPPTチャージコントローラーは、小難しそうな響きの単語だが、ここまで読んでいただいた方は意外とたいしたことではないと思っていただけたはずだ?
解説したように、MPPTチャージコントローラーは、太陽光発電を最大限効率的・快適にするための必須アイテムである。
これから本格的に太陽光発電を始めようと考えている方は、迷うことなくMPPT方式一択で良い。
さあ、早速MPPTチャージコントローラーを導入して、電気の自給生活への第一歩を踏み出してみよう!
ポータブル電源を使うと、チャージコントローラーは必要ない(すでにインストールされている)。自宅で手頃な容量のポータブル電源の最新モデルに興味がある方はこちらの記事も合わせてどうぞ!

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