ソーラーパネルを使った太陽光発電のDIYが人気だ。
おそらくこの記事を読んでいるあなたも興味深々なのではないだろうか?
本記事では、DIYで手軽に取り扱うことができる100W出力のソーラーパネル(ハードフレームタイプ)について、各メーカーの最新モデルを徹底比較してみた。
是非選択の参考にしていただければ!
本記事の結論:
筆者もDIYでソーラーパネル発電システムを作って電気自給生活を楽しんでいる。興味がある方はこちらの記事も合わせてどうぞ!
DIY用小型ソーラーパネルの技術革新について
DIY用の小型ソーラーパネルについては、2010年頃以降、各メーカー間でなかなか技術的な優劣をつけにくい期間が長く続いてきた。
だが、2024年になり、住宅用途で先行していた「Topcon(N型)」タイプがようやくDIY用の小型ソーラパネルでも商品化されるようになってきた。

ちょっと待って!ポップコーンじゃなくてTopcon?それってなに?

確かに「Topcon」や「N型」はあまり聞いたことがない方が多いだろう。次で簡単に解説しておこう!
ちなみに、次の技術革新はまちがいなくペロブスカイトになるだろうが、DIY用途レベルまで普及するにはまだまだ時間がかかりそうだ!
Topcon(N型) vs. PERC(P型)
ここで、「Topcon(N型)」と従来のソーラーパネルで採用されている代表的な「PERC(P型)」について、簡単に比較しておこう!
Topcon(新技術) | PERC(現在主流) | |
正式名称 | Tunnel Oxide Passivated Contact | Passivated Emitter Rear Cell |
タイプ | N型(Pリン添加・電子リッチ) | P型(Bホウ素添加・正孔リッチ) |
変換効率 | ◎ | 〇 |
製造コスト | △ | ◎ |
耐久性 | ◎ | 〇 |
両面性率 | ◎ | △ |
詳細説明は割愛するが、ざっくり言うと、Topconタイプは
といったメリットがある!

一方でデメリットは製造コストが高い点であったが、これは広く量産化が進んでくればおのずと下がってくる。最近小型パネルに採用され始めてきたのは製造コストが下がってきたからという理由もあると思う(筆者の推定)!

なるほど。なんとなくわかったぞ!
これからソーラーパネルを揃えるなら?
これからソーラーパネルを揃えようと考えているあなたはとてもラッキーだ!
なぜなら、100W出力の小型タイプでも高効率のTopconタイプが選択肢に入るのだから。
そう、これからソーラーパネルを揃えるなら最新のTopcon技術を採用したメーカーのモデルがおすすめだ!
もちろん、本記事でもTopcon技術をいち早く商品化しているメーカーを紹介している!
100W出力ソーラーパネル徹底比較
本記事で比較したソーラーパネルメーカーは以下の通りである。
ソーラーパネルは今や汎用品になっているので、メーカーの淘汰・入れ替わりも激しい。
今回調査の結果、2025年の年初に行った調査結果から早速一部を入れ替えている。
では早速比較結果を紹介しよう。
メーカー | ![]() RENOGY N型高効率 | ![]() Oasis Solar | ![]() EcoFlow | ![]() ECO-WORTHY | ![]() Sanraifu | ![]() DOKIO | ![]() LVYUAN/リョクエン | ![]() HQST |
おすすめ度 | おすすめ🥇 | おすすめ🥈 | おすすめ🥉 | |||||
タイプ | N型/Top con | N型/Top con | PERC | PERC | PERC | PERC | PERC | PERC |
出力/W | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
サイズLWT/cm | 86.5/57.8/3.0 | 113.0/45.0/3.0 | 98.0/58.6/3.0 | 89.5/58.5/3.5 | 98.0/59.0/3.0 | 97.0/56.5/2.5 | 106.0/53.5/3.5 | 106.0/53.0/3.0 |
重量/kg | 5.9 | 5.2 | 6.2 | 5.98 | 5.8 | 5.3 | 5.9 | 6.2 |
変換効率/% | 25 | 25 | 23 | 23 | 23 | 20 | 21 | 21.5 |
耐雪/耐風 /Pa | 5400/2400 | 5400/2400 | 209㎞/h ≒2300Pa※① | 5400/2400 | 5400/2400 | 5400/2400 | 3600/2400 | 5400/2400 |
製品保証 | 5年 | 1年 | 5年 | 1年 | 1年 | 1年 | 1年 | 不明 個別毎 |
価格(参考)/円 | 13,900 | 8,680 | 16,500 (2枚33,000) | 10,800 | 15,999 | 9,599 | 10,998 | 7,680 |
「RENOGY(レノジー)N型高効率」 おすすめ🥇

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おすすめNo.1は「RENOGY」の最新型「N型高効率」である!
ついに「RENOGY」から待望の新商品がリリースされた。
筆者は「RENOGY」の旧タイプ(PERC)を長年使い続けてきたが、さすがに性能面で見劣りしてきた感があったので、ずっと改善を待ち望んでいた!
「RENOGY N型高効率」がおすすめNo.1である理由
最新技術Topconを採用したことにより、業界最高水準の高変換効率25%を達成!
発電時のパネル内集電パス構造を工夫(バスバー本数9→16BBに増)することで、陰に強い設計を採用(下記参照)!ソーラーパネル面に常に太陽光が均一にあたることはないので、この設計変更はうれしい!


ところで今更だけど、、、変換効率ってなに?

ざっくり言うと、ソーラーパネルに入射した光(太陽光)エネルギーの内、電気エネルギーに変換された割合のことだ。ソーラーパネルの場合はおおよそ20%前後だった。Topcon技術でようやく25%前後だ。水力発電が80%前後、風力発電が30~40%前後って言われているから、太陽光発電の効率は比較的低いと言える。
もちろん、「RENOGY」は信頼と実績が十分なメーカーである。
業界最長の5年間の製品保証に加え、25年間80%の出力を約束(リニア劣化保証)している。

言うまでもなく、5年保証は品質が安定していると自負できるメーカーしか採用することができない。Topcon技術と陰に強い設計を採用した「RENOGY N型高効率」は本記事おすすめNo.1だ!
「Oasis Solar」 おすすめ🥈
おすすめNo.2は「Oasis Solar」である。
実を言うと、「Oasis Solar」は筆者も2024年末に初めて知ったメーカーだ。
「Oasis Solar」がおすすめNo.2である理由
「Oasis Solar」は、2024年9月頃からPERCタイプの出力違いモデルを商品化していたが、2025年5月にTopconタイプの最新モデルを商品化して一躍筆者注目のメーカーになった!
旧モデルでは変換効率21%だったが、Topcon技術の採用により、業界最高レベルの25%を達成!
スリムなパネル形状は、戸建て住宅やマンションの奥行の狭いベランダや、車の屋根上に設置するにはとても使い勝手が良いと思う!

ブラックのパネル色もクールで好印象だ。なんといってもTopcon技術を採用しているにもかかわらず、お手頃価格であるところが魅力的!長期的な信頼性はやや未知数であるが、コスパ優先なら「Oasis Solar」がイチオシだろう!
「EcoFlow」 おすすめ🥉

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おすすめNo.3は「EcoFlow」である。
「EcoFlow」がおすすめNo.3である理由
「EcoFlow」は、言うまでもなく実績と品質信頼性に関しては申し分ないメーカー。品質保証期間も業界最長レベルの5年である。
PERCタイプでありながら、変換効率は23%を達成。もちろん、Topcon技術を採用したモデルが登場するまでは、業界最高水準の変換効率であった。
「EcoFlow」はポータブル電源では矢継ぎ早に魅力的な新商品を出し続けており、イチオシのメーカーだ。ソーラーパネルに合わせてポータブル電源も検討している方は、下記の記事も参考になるだろう!

「EcoFlow」は2017年設立の後発メーカーであるが、商品開発技術力は非常に高いと思う。中国メーカー・・・という先入観は、残念ながらポータブル電源やソーラーパネルの分野においては持たない方がいい!
「ECO-WORTHY」 おすすめNo.4

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「ECO-WORTHY」は、2022~2023年の調査ではランク外にしていた。
今回はおすすめNo.4として紹介したい。
「ECO-WORTHY」がおすすめNo.4である理由
2022~2023年の調査時は、「ECO-WORTHY」のパネル変換効率は21%であったが、現在ラインナップされているパネルは変換効率23%(PERC)と改善されている。
また、品質改善や品質クレーム対応にも力を入れてきているようで、この点も評価できる。

「RENOGY」や「EcoFlow」には品質では及ばないものの、コスパの優先度が高いと考えている方にとっては十分選択肢に入るレベルになってきていると思う。実勢価格は最安レベルである。
「Sanraifu」 おすすめNo.5
「Sanraifu」は太陽光発電再生可能エネルギー関連の新興企業のブランドだ。
「Sanraifu」がおすすめNo.5である理由
「EcoFlow」と同じく、PERCタイプでは業界最高水準の変換効率23%を達成。これはLECO(Laser Enhanced Contact Optimization)技術採用によるところが大きいと思われる。※② 「Sanraifu」は出力違いのモデル(190W)ではTopcon技術を採用しており、技術力は高いと思う。
※②LECO技術:セルの製造工程においてレーザー処理を用いて金属-半導体間の接触を最適化する後工程プロセス。接触抵抗低減により効率改善・製造歩留まり改善が期待できる。

「Sanraifu」は聞いたことがないメーカーかもしれないが、190W出力モデルではTopcon技術を採用している。尚、Amazonの商品紹介では100WモデルにもTopcon技術を採用しているとも読み取れる画像が掲載されているが、100Wモデルは解説したようにPERC+LECOタイプであると思われる(筆者推定)。
その他メーカー
その他ランク外の「DOKIO」、「LVYUAN」、「HQST」についても、解説しておこう。
DOKIO
2007年中国で設立されたソーラーパネルの製造・販売を専門とするメーカーである。
日本ではあまり知られていないメーカーであるが、海外では比較的メジャーなメーカーだ。
「DOKIO」は唯一パネル厚みが2.5cmと非常に薄い。
結果として一番軽いモデルになっている。

重量にこだわりがある方は選択するのもアリだろう。
LVYUAN(リョクエン)

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「LVYUAN」は日本代理店(アコラデイジャパン株式会社)が販売運営しているので、日本ではよく知られているメーカーだ。
なので、万が一問題が発生した場合でもサポートを受けやすいのはメリットだ。
以前は品質に大きな不安があったが、最近は改善されてきた。
コスパ重視の方は選択肢としてアリだろう。

ただし、他メーカーに比べて唯一耐雪性能低いので、冬に雪が多く降る地域の方はやめておいた方がいいだろう。
HQST

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「HQST」はあまり聞きなれないメーカーだと思う。
ちなみに「HQST」とはHIGH QUALITY SOLAR TECHNOLOGYの略だ。
2015年からアメリカを中心に事業展開しているので、アメリカでの口コミの方が参考になるのだが、調査していくと品質にばらつきがありそうな印象だ。
また、「HQST」はHPやモールサイトの商品紹介に製品保証を明記していないのも気になる。
FAQを探っていくと、どうやら個別の事案毎に対応しているようであった。

失敗してもいいから当たりを信じて初期費用を抑えたい人はチャレンジしてみるといいだろう?
DIY用ソーラーパネル選定の前提条件

説明が前後するが、今回のDIY用ソーラーパネル比較の前提は以下としている。
- DIYで扱いやすい100Wクラスのパネルを対象とする
- ハードフレームタイプを対象とする
- 比較的細長の長方形状を対象とする
①100Wクラスで比較
今回比較するソーラーパネルの出力は100Wクラスとした。
理由はこのクラスがサイズ的にも重量的にもDIYで最も取り扱いやすいからである。
また、最近ようやくチラホラ見かけるようになってきた車の屋根にソーラーパネルを装着したくなった場合を考えても100Wクラスが適している。
なぜ車の屋根に100Wクラスのソーラーパネルが適しているのか?
数日間の滞在を想定した一般的な車中泊用途に適したソーラーパネルの出力は合計で200W前後であると筆者は考えている。

じゃあ、200Wパネル1枚でいいんじゃないの?

そう思うだろう。だが、ソーラーパネルを車の屋根に設置する時に、200W1枚だと大きすぎて1人では作業性が悪いのだ!
これは自宅用においても少なからず同じことが言える。
なので、100Wパネルを2枚並列に接続して使うのがおすすめだ!

もちろん私も一番最初は100W×2枚で使用を開始した!
ソーラーパネル出力とポータブル電源容量の関係は?
ソーラーパネル出力とポータブル電源容量・充電時間の関係をチョットだけ考えてみよう!
●1000Whのポータブル電源の場合、
100Wパネル1枚 :100W × 10h = 1000Wh
100Wパネル2枚(並列) :200W × 5h =1000Wh
つまり、パネル2枚並列接続だと、理論上は5時間でフル充電になる。ただし、1日中カンカン照りってことはないし、パネルの出力も100%ではないので、実際には100Wパネル2枚でおおよそ1日(6~7時間)でフル充電になるってことだ。

1000Wh容量のポータブル電源には、100Wパネル×2枚が絶妙に相性がいいってことがわかるだろう!
②ハードフレームを選択
ソーラーパネルタイプで人気が高いのは、「折りたたみタイプ」や「フレキシブルタイプ」だろう。
折りたたみタイプのソーラーパネル
確かに、折りたたみタイプは持ち運び前提であればとても便利だ。
ただし、故障率が高く、寿命は期待しないほうがいい。
これはパネルに過度なストレスがかかりやすいためと容易に想像できる。
フレキシブルタイプのソーラーパネル
フレキシブルタイプは扱いが楽で、車の場合はペタペタ貼り付けるだけで一見簡単に取り付けることができそうに見える。
だが、シーリングを使ったり、両面テープで貼り付けるので、一度貼り付けたら取り外すのが大変だ。
何よりも直接貼り付けることが一番問題なのだ!

想像してみてほしい。あの炎天下で目玉焼きができてしまうほど焼きついている鉄板の屋根に貼り付けるのだ。寿命を期待する方が間違っている。
2-3年使いの消耗品扱いとして考えるならばこのタイプでもいいが、よほどのこだわりがない限り、ハードフレームタイプをおすすめする。
フレキシブルタイプは話題のペロブスカイトの登場まで待っておこう!
車にソーラーパネルを取り付ける方法について、代表的な方法とそれぞれのメリット・注意点について詳細かつわかり易く解説しているので、是非こちらも参考にしてほしい。
③比較的細長の長方形状とする

車の屋根に2枚のソーラーパネルを載せる場合、細長い長方形状の方が扱いやすい。
例えば筆者のハイエースの場合だと、ルーフキャリアを使ってソーラーパネルを装着する場合、見た目にも機能的にも幅65cm程度までが望ましい。
また、自宅の狭いベランダに設置する場合でも細長い方が扱いやすいだろう。
DIY用のソーラーパネル情報について

筆者が以前DIY用のソーラーパネルを探していた時に感じたのは、
戸建ての屋根に何枚も載せる大規模な業務・家庭用ソーラーパネルや、キャンプ等で使う折り畳みタイプについてのパネルメーカー比較情報はソコソコあるものの、DIYレベルの小型ソーラーパネルについての有益な比較情報については、意外にも少ない
ということであった。
そこで、本記事では初心者がDIYでも取り扱いやすい100W出力の小型ソーラーパネルについて、筆者独自の目線でランキングを紹介してみることにしたのである。
まとめ

通常の商品紹介記事と一味違った切り口でソーラーパネルのおすすめモデルを紹介してみた。
2022~2023年の調査時と違って、どのメーカーも確実に品質のレベルは上がってきている。
ユーザーとしては喜ばしいかぎりだ。
あなたも是非本記事を参考にして、楽しくて実用的な電気の自給生活の世界に踏みこんでみてはいかがだろうか?
DIYではチョット・・・という人は、業者を使って太陽光発電を始めてももちろんいいだろう。でもどんな方法があるのか?気になる方はこちらの記事で詳しく解説しているので、合わせてどうぞ!

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